スーパーセット法
スーパーセット法とは上腕二頭筋と上腕三頭筋、大腿四頭筋とハムストリングスなど互いに拮抗しあう筋肉を交互に鍛えることで、短時間で効率良く筋肉への刺激を入れる方法です。
この方法はインターバルの回数を減らすことができますが、連続で交互に鍛えるため強度が低下するのがデメリットです。
例えば、バイセップスカールを10レップ3セット行う場合では20kgの重量でトレーニングできたが、バイセップスカールとトライセップスエクステンションのスーパーセット法で行うときはその重量だとレップ数が半分以下になってしまうことがあります。
そういう場合は、重量を減らしてレップ数が減らないように調整する必要があります。
このように、スーパーセット法は短時間で効率良く鍛えることができるが、その分インターバルを長めにとる必要があります。
トレーニングプログラム
基本的にはトレーニング負荷が「大きい→小さい」になるようにプログラムを組みます。
具体的には高重量を扱えるEZバー・バイセップスカールやハンマーカールを最初の二頭筋の種目、三頭筋はトライセップスエクステンションやプッシュプレスを最初の種目にします。
2種目目からは中重量で行えるインクラインバイセップスカールやケーブルプッシュダウンなどを行います。
2種目行えば十分なパンプと疲労感を得ることができます。もし、それがあまり感じられない場合は負荷が小さすぎたか、根本的にターゲットの筋肉への刺激が十分に入らないフォームで行っている可能性があります。
EZバー・バイセップスカール→トライセップスエクステンション:10reps×3set
<2種目目>
インクラインバイセップスカール→トライセップスプッシュダウン:10reps×3set
※二頭筋→三頭筋を1セットとし、インターバルは90s~120sを目安とする。
慣れてきたら3種目目を追加しても構いません。私のおすすめはスパイダーカールとケーブルオーバーヘッドエクステンションです。
トレーニングプログラムの狙い
二頭筋と三頭筋は上図のように二頭筋は2つ、三頭筋は3つの筋肉に分けることができます。
また、それぞれの筋肉は短関節筋(肘関節のみ)と多関節筋(肘関節と肩関節)に分けられ、それぞれトレーニングが違います。
肘関節のみで動く筋肉は上腕筋という筋肉(上腕二頭筋とは別の筋肉)で上腕二頭筋は多関節筋です。
二頭筋の長頭はニュートラルグリップやプロネイトグリップでのカールで鍛えることができます。
また、短頭はスピネイトグリップでのカールで鍛えることができます。
二頭筋は多関節筋と言いましたが、多関節筋だからと言って、短関節運動のバイセップスカールでは鍛えられないということではありません。
・インクラインバイセップスカール(肘を伸ばした状態の0°~45°の動作範囲に負荷をかける)
・スパイダーカール(肩関節も動員させる)
三頭筋は二頭筋と違って短関節筋と多関節筋があります。長頭は三頭筋で唯一多関節筋でありトライセップスエクステンションやケーブルオーバーヘッドエクステンションで鍛えることができます。
トライセップスプッシュダウンは肘関節のみの運動なので三頭筋の短頭、外側頭を鍛える種目になります。
・トライセップスプッシュダウン(短頭、外側頭狙い)
・ケーブルオーバーヘッドエクステンション(長頭狙い)
注意点
スーパーセット法は連続で2種目行うトレーニング方法ですので、種目の組み合わせ方によってはダンベルやケーブルマシーン、EZバーなどを複数占領する形になることがあります。
そういう場合は、周り人が少ない(使っていない)時や迷惑をかけない範囲で行いましょう。
使う人がいるのにもかかわらず、一人で複数の物を占領するのはマナー違反ですので、そういう場合は一つのもので2種目できるトレーニングを組み合わせましょう。
先程、紹介したトレーニングプログラムの1種目目のEZバー・バイセップスカールとトライセップスエクステンションはEZバーだけで行えます。
他にも、ケーブルカールとトライセップスプッシュダウンはケーブルマシーンで、インクラインバイセップスカールとダンベルエクステンションはダンベルで行えます。
状況に合わせたプログラムを考えて行いましょう。
自重で行う場合
自重トレはその名の通り自分の体重を重りとしてトレーニングを行う方法です。そのため、重量を5kg、10kgと簡単に増やすことができません。
初めはいいかもしれませんが、負荷を上げるのには限界があります。自重での腕トレにおいてスーパーセット法を用いるのは効果的です。
軽い負荷でも20rep以内の高回数でインターバルを短くするとかなりの負荷をかけることができます。
また、自重トレとマシーントレを組み合わせて行うのも良いでしょう。器具を複数占領する必要が無くなります。
色々な種目と組み合わせて刺激になれないようにトレーニングをしましょう。腕トレの最後の種目にスーパーセット法を使ってトレーニングしても構いません。
自分に合うトレーニング法、組み合わせを見つけて筋肥大を目指しましょう!